快適睡眠のすすめ
- 作者: 堀忠雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/07/19
- メディア: 新書
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[内容]
より快適な睡眠生活を送るためには昼寝が必要。それを理解するための基本的な睡眠の知識なども掲載。
[感想]
最近は昼寝が良いらしい、というのはよく聞く話なのであまり真新しいことは載っていなかった。なぜ昼寝が必要なのかということはよく変わった。昼飯を食べていなくても眠くなるなんて・・・昼休みにぱっとご飯食べて、20分間ぐらい昼寝をするのが一番現実的かな。あと、睡眠時間を6時間ぐらいまで無理なく圧縮できるならしてみようかな。これを習慣づけるには半年我慢しなくてはならないのか・・・こりゃ根気が必要だ!睡眠に関する知識は少し詳しすぎる。
[概要]
レム睡眠は脱力が伴う。
中途覚醒は年齢が進むにつれ顕著になる。
男性から女性はよく眠っているように見えるが、当の女性は睡眠不満が絶えない。
年齢の増加に伴い、睡眠の性差は広がる。
午後2〜4時の眠気は食事の影響を取り除いても、強固に現れる。
朝型は早寝早起きしかできないので、夜更かしした日でも翌朝いつものように目が醒め、睡眠時間を確保できない。
夜型は不規則生活に強いという、夜勤に優れた耐性を示す。一方で、不調のあらわれが緩慢なため慢性化したり、大きな障害まで発展してしまう危険性が高い。
短眠型の睡眠はコンパクトで効率が良い。
睡眠時間の短縮は可能だが、無理なく短縮できるのは6時間が限界。
ただし、寝不足感や目覚めの悪さは残り、これが完全に落ち着くには6か月を必要とする。
短眠型の睡眠週刊は強い意志と忍耐力があれば、やってできないことはない。
睡眠時間が平均7−8時間の人の死亡率が最も低い。
日本人の短眠の原因は40代の女性(有職無職問わず)にある。
週を通して、睡眠をとる時間帯は、変動してもせいぜい1時間以内に、夜更かし朝寝坊もせいぜい週に1回にしておくのが望ましい。
睡眠習慣を変えようとする時は、早起きが大原則。改善におよそ1か月かかるのが普通なので、根気よく頑張る。
眠気のリズム3つ
二時間周期のウルトラディアンリズム
12時間周期のサーカセミディアンリズム
24時間周期のサーカディアンリズム
長いものほど、眠気の程度が強くなる。
効果的な睡眠法3つ
1.単相性短縮睡眠・・・6時間まで短くできる。
2.係留催眠・・・1-5時は規則的に寝れば他の4時間はいつ寝てもよい。
3.多層性短縮睡眠・・・さらに分割して寝る。30日目以降、作業効率が上昇する。
自己覚醒法
個人差はあるが、習慣的な起床時刻以外でも、目覚まし時計など外的要因を用いずに起きることができる。
ある程度習慣化すると成功率が上がる。
メカニズムは不明だが、目を覚ますべき時刻が近付くと、内分泌系は目を覚ます準備に近づき、睡眠から覚醒への移行をスムーズに行えるように調整が進む。
昼寝、シエスタ
昼寝は、体温リズムに組み込まれた合理的な行動。
睡眠完成の大きさや持続に、昼寝の長さが直接関係するのでなく、覚醒直前の睡眠レベルに関係する。
仮眠20分程度では、まだ徐波睡眠は出ていないか、出てもわずかであるためOK。50分はちょうど徐波睡眠の最中で目を覚ます。80分では、一サイクルし、睡眠レベル1か2で起きる。
よって、とくに徐波睡眠の補充が必要でない時は20分、必要な時は80分寝ればよい。
2時間仮眠は、夜間睡眠までの時間が短くなるほど、夜間の徐波睡眠が減少し、特に14時以降の仮眠は深刻な睡眠障害をもたらす。
睡眠の効率は、15時>19時で、睡眠惰性も少ない。
12時の昼寝は、14時の昼寝に比べると、行動的な覚醒や、実際の行動成績にはあまり改善は見られない。しかし、眠気が解消され、気持ちのいい午後の活動が期待できることは評価して良い。
短時間仮眠の習慣はアルツハイマーの危険性を3分の1に低減させる。
睡眠環境
入眠の基本は体温を上げること。体温が下がる過程で入眠できる。下がっていく落差が急激であるほど良い。
体温を上げるには:入浴、軽い運動。アルコールはよくない。
血液の粘度を上げないように、水を飲むとよい。
マットレスは、手でをして3?ぐらい沈むのが良い。
枕はうっ血を防ぐ。首筋の骨がまっすぐで無理のない状態になるのが良い。
1‐3歳児は24時間の生活リズムを作るため、早寝が基本。
幼児は2時間のウルトラディアンリズムで動くため、大人のように考えてはいけない。