思考のボトルネックを解除しよう!
- 作者: 石川和幸
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2008/08/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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[内容]
様々な問題に関する思考をステップに分け、ボトルネックの考え方にあてはめてみる。
[感想]
この本は書いてある中身に関しては大したことはない。フレームワークだの、情報収集法だの、自己認識だの。この本の意義は思考をそれらのステップに分け、ボトルネックの考え方をあてはめたところにある。こうすることで、自分がなぜうまくいかないのか、どこが悪いのか、俯瞰的に見ることができる。
私の例でいえば、理系の進んでいるため、技能に関しては問題ないが、情報(新書など)と手法(問題解決などの教科書)の本を読んでいる。と言える。なんとな〜く分かっていることだけど、この本のように明文化してみることが大事。
しかし!思考をステップ分けしてボトルネックを探す、ということだけがこの本の重要なポイントなので、短くしようと思えば、30ページぐらいの本になると思う。
[概要]
同一システム内ではボトルネック以外は頑張っても無駄。
ボトルネックは移動する。
ボトルネック改善
1.ボトルネックの特定
2.ボトルネックを最大限活用
3.他を、ボトルネックに同期させる
4.ボトルネックの能力を引き上げる
5.また1.に戻る
思考のボトルネック=知識/選択/生・活力
知識のボトルネック=情報/手法/技能
選択のボトルネック=認識/選択/前提
生・活力のボトルネック=健康/習慣/好奇心
いつもどこで困っているか→ボトルネックの発見
情報
ECRS:
E Eliminate(なくせないか)
C Combine(一緒にできないか―アウトソーシング)
R Re-order(順番を変えられないか)
S Simplify(単純化できないか)
エフェメラライゼーション:Ephemeralization 行為の短命化、ただ一度だけ
何度も同じことをするなら、一度で済ませられないか
時間当たりの出来高最大化
速読、オーディオブック、ながら族、セミナー
収集すべき情報の対象領域を絞らないと、どんなに効率化しても、希少な時間とお金が浪費される。
情報収集の対象領域を層別して、優先順位をつける。
例:仕事に関係する領域+一般知識+趣味+時間があったら読む領域
手法
フレームワークは適用する範囲を確定する必要がある:スコーピング
1.ヌケ・モレなく全体論的に、
2.レベルをそろえて
例:
5つの力=自社+顧客+競合他社+サプライヤー+代替品
3C=Company+Customer+Competitor
ロッジックツリー、マインドマップ、仮説思考、フェルミ推定、MECE、マトリクス、モデリングなど。
技能
「知っている」レベルでは不十分。
机上練習:
1.何度も練習
2.シュミレーション
3.ケーススタディ
実地練習
1.ゲーム
2.ディベート
3.ロールプレイング
4.見よう見まね
会社にいれば失敗はできる。
いつもビビっていては学びの機会はなくなる。
選択のボトルネック:
認識:自分はどこにいるのか
選択:自分はどこに行くのか
前提:自分が思い込んでいる前提は何か
自分はこの程度だ、と思った瞬間に、すべての可能性を閉じ込めてしまう。
ステップ1:自分は何者で、今何をしているのか(認識)
ステップ2:自分は何がしたいのか、何になりたいのか(選択)
ステップ3:それはできるのか、なれるのか(前提)
短期的視点:
1.「重要」と「緊急」の軸
2.「好き」と「得意」の軸 (嫌いの理由が、単なる思い込みの場合がある)
3.今いるところで真剣に頑張る軸
長期的視点:
1.自分を「たな卸し」する ― どこから来たのか
2.未来を夢見る視点、未来から見る視点 − どこへ行くのか
「前提」を見つける問
なぜそうなのか?
なぜそうなってはいけないのか?
対立から「前提」を見つける
1.考え方にコンフリクトを見つけて
2.コンフリクトを生んでいる「前提」を見つけて、
3.その「前提」が正しいのかどうかを検証し、
4.正しくなければ「書き換える」