人を動かす

人を動かす 新装版

人を動かす 新装版



[内容]

人を動かす、即ちあらゆるコミュニケーションで必要となる原則(心構え)を3+6+12+9+7つと、それぞれについての例を数個ずつ。詳しく乗っている。



[感想]

原則意外と多いな!全部基本的だけど、全部常に意識して心がけるのは以外と難しいだろうな〜普段の自分の感情の動きに鑑みて。テクニック的な本かと思いきや、そうではなく、魅力的な人間の基本的なエッセンス、心構えを示したようなもの。実例が多く、長いので読み飛ばしても構わない・・・気がする。しかし、この本に取り上げられている原則ってのは、欧米というよりも日本的な美徳に近い気がするなぁ。『誤りを否定しない』とかアメリカ人やフランス人には無理じゃないの!?この本が売れてるのって日本だけなのかな?また、この本はだいぶ古い本みたいで、中には、『これはちょっと下手(したて)すぎない?安っぽすぎない!?』みたいな話もあるが、寓話として捉えるということで。



[概要]

人を動かす三原則

1.盗人にも五分の理を認める

人間はたとえ自分がどんなにまちがっていても決して自分が悪いとは思いたがらないものだ。

他人のあら探しは、何の役にも立たない。

他人を矯正するより自分を直す方がよほど得であり危険も少ない

人の悪口は決して言わず、長所をほめる。

神様でさえ、人を裁くには、その人の死後までお待ちになる。



批判も非難もしない。苦情も言わない。



2.重要感を持たせる

自ら動きたくなる気持ちを起こさせる。

自己の重要間に対する欲求は、人間を動物から区別している主たる人間の特性。

気に入ったことがあれば、心から賛成し、惜しみなく賛辞を与える。

しかし、一般の人は文句は言うが、気に入っても特に何も言わない。

この道は一度しか通らない道。だから役に立つこと、人のためになることは今すぐやろう―先に延ばしたり忘れたりしないように。この道は二度と通らない道だから。



率直で、誠実な評価を与える。



3.人の立場に身を置く

その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやる。

まず自分に尋ねてみる―どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起させる事ができるか?

自分の要求を言わず、相手の要求の話だけをする。

焦点を自分でなく相手側にあわせる

客は自分で買いたいのであって、売りつけられるのは嫌がる。



強い欲求を起させる。



人に好かれる六原則

1.誠実な関心を寄せる

単に相手を感服させてその関心を呼ぼうとするだけでは、決して真の友を多く作ることはできない。

こちらが心からの関心を示せば、どんなに忙しい人でも、注意を払ってくれるし、時間も割いてくれ、また協力もしてくれる。

必ず心からの関心でなくてはならない。

一方通行でなく、双方の利益にならなくてはならない。



2.笑顔を忘れない

心にもない笑顔には腹が立つ。

自分と付き合って相手に楽しんでもらいたい人は、まず自分が楽しむ必要がある。

無理にでも笑ってみる。感情は動作を調整することによって、間接に調整することができる。



3.名前を覚える

時間・手間がかかるが、良い習慣は、わずかな犠牲を積み重ねることによって作られる。



名前は、当人にとって最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。



4.聞き手にまわる

心から面白いと思って聴く。



5.関心のありかを見抜く

相手の関心を見抜き、それを話題にするやり方は、結局双方の利益になる。



6.心からほめる


誠意を込めて重要感を与える。





人を説得する十二原則

1.議論を避ける

議論に負けても、その人の意見は変わらない

意見の不一致を歓迎せよ―二人いていつも意見が同じなら、そのうち一人はいなくても良いということ。

最初に頭をもたげる自己防衛本能に押し流されてはいけない

意見が一致する点、賛成できる点を探せ。

相手の意見を良く考えてみる約束をし、その約束を実行せよ。

早まった行動を避け、双方がじっくり考え直す時間を置け。



2.誤りを指摘しない

おそらく私の間違いでしょう。私は良く間違います。ひとつ事実を良く考えて見ましょう

相手の出方が優しくて巧妙だと、あっさりと兜を脱いで、むしろ自分の率直さや腹の太さを誇りに感じることさえある。

控えめに意見を述べると、相手はすぐに納得し、反対も少なくなる。

自分の誤りを認めるのも対して苦にならなくなる。

相手の間違いを頭から決め付けるやり方は、効果が無いどころか、結局は相手の自尊心を傷つけ、皆からも敬遠されて、話し合いもできなくなる。



相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない。



3.誤りを認める

自分の誤りを直ちに快く認める。



4.おだやかに話す



5.”イエス”と答えられる質問を選ぶ



6.しゃべらせる



7.思いつかせる

相手に相談を持ちかけ、できるだけその意見を採り入れて、それが自分の発想だと相手に思わせて協力させる。



8.人の身になる



9.同情を持つ

あなたがそう思うのはもっともです。もし私があなただったら、やはり、そう思うでしょう。

もしかしたら、自分が相手の立場だったかも知れない。

相手をやっつけるより、相手に好かれる方が、よほど愉快である

不幸な自分に対して自己憐憫を感じたい気持ちは、程度の差こそあれ、誰にでもある。



10.美しい心情に呼びかける

人間誰でも理想主義的な傾向を持ち、自分の行為については、美しく潤色された理由を付けたがる



11.演出を考える



12.対抗意識を刺激する

あくどい金儲けの競争ではなく、他人よりも優れたいという競争心を利用すべきである。



人を変える九原則

1.まずほめる



2.遠まわしに注意を与える

ほめて”しかし”叱る。ではなく、ほめて”そして”〜すればよい。とする。



3.自分の過ちを話す



4.命令しない

命令せず、意見を求める



5.顔をつぶさない



6.わずかなことでもほめる



7.期待をかける



8.激励する

能力に自信を持たせる。



9.喜んで協力させる





幸福な家庭を作る七原則

1.口やかましく言わない

2.長所を認める

3.あら探しをしない

4.ほめる

5.ささやかな心づくしを怠らない

6.礼儀を守る

7.正しい性の知識を持つ

   性生活さえ充実していれば、他の少々の摩擦は問題にならない