サンクコスト時間術

サンクコスト時間術 (PHPビジネス新書 66)

サンクコスト時間術 (PHPビジネス新書 66)

[内容]

限られた時間の中でいかにして成果を上げるか?そのために必要な『サンクコスト』という発想を紹介。



[感想]

非常に前向きになれる本です。テクニック的なものはあまり載っていない。S-TiBAのTipsとして、本書後半で少しだけ紹介されているが、これは本書の内容とはすこしかけ離れているように感じる。

とにかくに前を向いて生きろ、と。過去の連続の上に未来はない。過去を捨てるのは勇気がいるけど、こうして生きることが唯一、ずっと幸せでいる方法だと思う。



[概要]

過去にこだわらず、未来に向けてアクションを起こすこと



サンクコスト:もはやどうにもならないもの、とって考える上で除外すべきもの



自分にとってのサンクコストと相手にとってのサンクコストは違う。

自分が無駄な時間を過ごしたことは、相手にとってはどうでもよいこと。



時間だけは公平。



S-TiBAとは?

・S:Situation

今自分が置かれているのが、いったいどんな状況なのか、瞬時に理解する。

なにがゴールなのかを意識する。



・T:Time Left

期限内に結果を出せないなら無意味。

残された時間内で結果を出すことが最重要。

ゴールを残り時間に落とし込んで、次のアクションを考える準備をする。

絶えず残り時間を意識する。



・B:Best Answer

正解ではない。

正解などのないと割り切る。

結果に結びつく可能性が高い、ベストアンサー

限られた情報でしか判断できない。



・A:Action

ポジティブに、シンプルにそのアクションを愚直に実行する。

結果を視覚化し、無意識に体が動くように仕組む。



残り時間がある限り、S-TiBAを回し続ける。



Situation判断

1.ゴール意識、2.逆算式情報収集、3.シナリオ構成

先行して考えること。



Time Leftは標準工数

残り時間を「量」として捉える。その時間量の中に自分ができることを把握しておく。

タイム・プレッシャーによって、脳のドーパミン分泌が促進され、集中力とやる気が高まる。

普段から、仕事に制限時間を設け、自分の標準工数を把握する。

人生も残り時間そのもの。

・将来どんなビジネスマンになりたいのか?

・そのために、短期的なキャリアゴールをどこに設定しているのか?

・そのために、今何をすべきか?



Best Answerはオプション比較で

サンクコストかキーリソースか。

もはや「やれることはない」というレベルになって初めてサンクコスト化

自分の強み(キーリソース)を使って、戦略を組み立てることが肝要。

置かれたSituationによってサンクコストかどうか決まる。



Action―自信を持って行動

現状維持バイアスにとらわれないように。

成功する姿や結果を視覚化し、ポジティブに。

組織でそのイメージを共有する。

今という時間に最大限集中する、という基本姿勢。

正しいゴールと最善の選択肢が前提。



Tips

1.毎日スケジュール洗い替え術

GoogleCalenderなどで、とにかく予定を埋めてしまう。

毎朝洗い替える。

やるべき仕事リストを逐次更新し、その時点で優先順位が高いのはどれか見極める。



2.時間確保型スケジュール

自分の標準工数と照らし合わせて。



3.使った時間は発酵する

時間があれば、なにかしらの新しい情報を吸収する。



4.アンチ・サンクコスト発想

肝心なのは、達成したことを眺めて満足すること。

途中で投げ出さない理由を見つけて、作業を継続する。





半年に一度、これから自分がどうしたいのか、ゼロベースで考える。




失敗を嘆くのではなくて、糧にする。

過去の連続の上に未来はない。