全体最適の問題解決入門
全体最適の問題解決入門―「木を見て森も見る」思考プロセスを身につけよう!
- 作者: 岸良裕司,きしらまゆこ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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[内容]
TOC(Theory of Constraints)を用いて全体最適化をして問題解決する方法を紹介。
[感想]
まず略語が多くて読みにくい。注釈も多すぎて読みにくい。また、だめな本にありがちな、「例と内容説明の区別がつきにくい」という欠点も抱えている。非常に読みにくい本です。
内容についても、TOCを用いた問題解決というよりも、TOCを用いて企業の問題解決をする例を延々と紹介している感じ。その汎用性などには触れられておらず、自分では使いにくいんじゃないかなぁと思った。使っているフレームワークも直観的には理解しにくいもので、使いにくそう。さらに言うとなんか日本語も不慣れな感じがします。
ここまでひどいと、Amazonの批評はサクラなんじゃないかと勘繰ってしまう。
[概要]
抵抗の6階層
1.取り組もうとしている問題が問題であると思わない。
2.解決しようとしているやり方に合意できない
3.その解決方法で、問題が解決するとは思わない
4.この解決方法を実行すると、ネガティブな問題が発生する
5.提案されている解決方法を実行すると、障害が発生するので現実的でない
6.知らないことに対する恐れ
これらの対立を解消する術=思い込みを解消する術
=相(思いやり)・自(自分の要望を相手のやり方で満たす)・時(時と場合)・妙(第三の案)
クラウドを書くことで整理する。
共通のゴール+相手と自分の要望+相手と自分の要望
スリー・クラウド法
望ましくない現象(UDE)のうち、最も重要かつ異なるものを3つ選ぶ
それぞれのクラウドをひとつにまとめる。
これを次の現状ツリーに使う。
現状ツリー
一見複雑に見える減少の数々も、つなげることによって分かりやすく理解できる。
先ほどのクラウドを共通目標を下になるように90度回転する。
それぞれの必要条件・十分条件を確認し、足りなければ足していく。
次に、他のUDEをつなげていく。読み上げることで論理的なつながりを確認。
ロジックの確認
・明瞭性
・その項目は存在するか
・因果関係
・原因不十分
・別の原因
・因果が逆さ
・予想される他の結果
ケーススタディ1.経営
制約を見つける→制約を徹底活用→制約にその他全てを従属させる→制約の能力を高める→惰性に気をつけながら最初に戻る。
最初の3つが飛ばされがちなので注意!
ケーススタディ2.開発
納期を守る責任感が安全余裕を生む→納期が延びる。
そこで、安全余裕を全体で共有する→連帯感も増し、安全余裕も短くなる。
ケーススタディ3.製造のクラウド
在庫を持つか持たないかの問題が発生
バッファで管理することで、納期も短くなり、余分な在庫もいらない。
ケーススタディ4.営業
顧客と一緒になってクラウド法を行うことで、顧客とチームワークが生まれ、TOCを拒否されることがなくなる
未来構想術=未来実現ツリー
UDEをDEに変える
ネガティブブランチを断つ←ネガティブブランチの原因(仮定)を探して、解消する。抵抗勢力と一緒に作る
中間目標
DEを並べ、その間にある障害をあぶりだす。これをクリアするだけでゴールへ近づく。
移行ツリー
変化=要望+現実+行動
高い目標は、自然と現状否定を促し、ゼロベースから考えて、どう達成するかを求める。
しかし、安全があって初めてチャレンジできる。
そこで、
何のためにやるのか(戦略)とどうやってやるのか(戦略)を明らかにして、組織の末端までつなげる。