全体最適の問題解決入門

全体最適の問題解決入門―「木を見て森も見る」思考プロセスを身につけよう!

全体最適の問題解決入門―「木を見て森も見る」思考プロセスを身につけよう!


[内容]

TOC(Theory of Constraints)を用いて全体最適化をして問題解決する方法を紹介。



[感想]

まず略語が多くて読みにくい。注釈も多すぎて読みにくい。また、だめな本にありがちな、「例と内容説明の区別がつきにくい」という欠点も抱えている。非常に読みにくい本です。

内容についても、TOCを用いた問題解決というよりも、TOCを用いて企業の問題解決をする例を延々と紹介している感じ。その汎用性などには触れられておらず、自分では使いにくいんじゃないかなぁと思った。使っているフレームワークも直観的には理解しにくいもので、使いにくそう。さらに言うとなんか日本語も不慣れな感じがします。

ここまでひどいと、Amazonの批評はサクラなんじゃないかと勘繰ってしまう。



[概要]

抵抗の6階層

1.取り組もうとしている問題が問題であると思わない。

2.解決しようとしているやり方に合意できない

3.その解決方法で、問題が解決するとは思わない

4.この解決方法を実行すると、ネガティブな問題が発生する

5.提案されている解決方法を実行すると、障害が発生するので現実的でない

6.知らないことに対する恐れ



これらの対立を解消する術=思い込みを解消する術

    =相(思いやり)・自(自分の要望を相手のやり方で満たす)・時(時と場合)・妙(第三の案)



クラウドを書くことで整理する。

    共通のゴール+相手と自分の要望+相手と自分の要望



スリー・クラウド

望ましくない現象(UDE)のうち、最も重要かつ異なるものを3つ選ぶ

それぞれのクラウドをひとつにまとめる。

これを次の現状ツリーに使う。



現状ツリー

一見複雑に見える減少の数々も、つなげることによって分かりやすく理解できる。

先ほどのクラウドを共通目標を下になるように90度回転する。

それぞれの必要条件・十分条件を確認し、足りなければ足していく。

次に、他のUDEをつなげていく。読み上げることで論理的なつながりを確認。



ロジックの確認

・明瞭性

・その項目は存在するか

・因果関係

・原因不十分

・別の原因

・因果が逆さ

・予想される他の結果



ケーススタディ1.経営

制約を見つける→制約を徹底活用→制約にその他全てを従属させる→制約の能力を高める→惰性に気をつけながら最初に戻る。

最初の3つが飛ばされがちなので注意!



ケーススタディ2.開発

納期を守る責任感が安全余裕を生む→納期が延びる。

そこで、安全余裕を全体で共有する→連帯感も増し、安全余裕も短くなる。



ケーススタディ3.製造のクラウド

在庫を持つか持たないかの問題が発生

バッファで管理することで、納期も短くなり、余分な在庫もいらない。



ケーススタディ4.営業

顧客と一緒になってクラウド法を行うことで、顧客とチームワークが生まれ、TOCを拒否されることがなくなる



未来構想術=未来実現ツリー

UDEをDEに変える

ネガティブブランチを断つ←ネガティブブランチの原因(仮定)を探して、解消する。抵抗勢力と一緒に作る



中間目標

DEを並べ、その間にある障害をあぶりだす。これをクリアするだけでゴールへ近づく。



移行ツリー

変化=要望+現実+行動



高い目標は、自然と現状否定を促し、ゼロベースから考えて、どう達成するかを求める。

しかし、安全があって初めてチャレンジできる。

そこで、

何のためにやるのか(戦略)とどうやってやるのか(戦略)を明らかにして、組織の末端までつなげる。