イノベーションのジレンマ
イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)
- 作者: クレイトン・クリステンセン,玉田俊平太,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2011/12/20
- メディア: 単行本
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健全な経営がなされている大企業が、なぜ破壊的イノベーションに勝てないことがあるのか?
[感想]
まだイントロしか呼んでいないが、すごく刺激的だ。大企業が、しかも優良経営なことが失敗につながるとは。確かに身の回りを見渡してみても当てはまる気がする。youtube、Wii、トランジスタ。。。早く読みたいが、厚い本なので、とりあえずイントロから概要だけまとめた。イントロだけでたぶんほとんど本の内容を全て表している、こういうのはいい本だなぁ。
[概要]
優良経営企業がなぜ失敗するのか?3つの理由
持続的技術と破壊的技術には、戦略的に重要な違いがある。
持続的技術:製品の性能を高める
破壊的技術:短期的には製品の性能を下げる
技術的進歩のペースは、市場の需要の変化ペースを上回る可能性がある。
成功している企業の顧客構造と財務構造は、ある種の新規参入企業と比較して、その企業がどのような投資を魅力的と考えるかに重大な影響を与える。
耳を傾け、収益性と成長率を高める新製品を慣行としている企業は、破壊的技術に投資するころには、すでに手遅れ。
原則1:企業は顧客と投資家に資源を依存している
優れた企業は顧客の望まないアイデアを排除する⇒破壊的イノベーションに投資できない⇒手遅れ
唯一の解決策:破壊的技術周辺に自律的な組織を立ち上げ、別の顧客間で活動させる。
原則2:小規模な市場では大企業の成長ニーズを解決できない
成長すると、将来大規模になるはずの新しい小規模な市場に参入することが難しくなる。
「うまみのある規模」になるのを待ってていては手遅れ。
大企業の資産配分プロセスにより、小規模市場にエネルギーは注がれない。
原則3:存在しない市場は分析できない
破壊的技術の市場に対する予測はほぼ外れる⇒大企業は出遅れるか、大きな間違いを起こす。
持続的技術は先駆者になることは重要でないが、破壊的技術は先駆者が圧倒的に有利。
解決策:「発見思考の計画」(自分達が間違っていることを想定する)
原則4:組織の能力は無能力の決定的要因になる
組織の能力は個人の能力とは無関係
組織の能力=プロセス+価値基準
これらは柔軟でないため、状況が変わると組織は無能力になる。
解決策:組織のどこに能力があり、どこが無能力かを把握する枠組み(第八章)
原則5:技術の供給は市場の需要と等しいとは限らない
主流顧客がどのようにその製品を使うのかといった動向を注意深く見極める企業だけが、市場で競争の基盤が変化するポイントを捉える。