就活の法則

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヶ条


[概要]
就活で成功するための10ヶ条。
主に、
「就活で成功するとはなにか?」
「そのために必要な会社の選び方」
「入社後の就活」
という内容に分けられる。


[感想]
非常に論理的で、厳しいことも書いてると感じた。
目次、表題のつけ方が的確で読みやすい。
会社選びの視点(ランキングより業種、業種より職種)や、
入社後について(希望の仕事に就きたいなら3年黙々と努力せよ)
などは非常に啓発的であった。
ちなみに筆者近影は野口英世に似ている。


[内容]
現在の就活市場は合理的に働いていない。
よって学生は適した会社、適職を手に入れるには10ヶ条が必要だ。
ここで、適職とは
1.やりたいこと
2.できること
3.求められていること
の3つが重なったものである。


「できること」の中で「やりたいこと」を探すのが合理的である。


【法則1.ランキングから会社を選ぶな】
正しい会社選びは難しいが、安易にランキングに頼るな。
ランキング頼りは早期退職にもつながる。
⇒適性と動機から選ぶしかない。


【法則2.相対エリートのポジションを狙う】
自分が上位ポジションになる会社を選べ。
モチベーションも上がり、好循環になる。
相対エリート=上位1割(理想)、上位3割(妥当)


【法則3.現在の人気企業は10年後の不人気企業】
企業の将来性は
1.インテリジェンス
秀でたテクノロジー、ノウハウを有するか
2.規制
規制の恩恵を受けている企業は外す
3.グローバル
世界市場で勝ち残れるか
の3点で見極める。


【法則4.ランキングより業種、業種より職種】
企業のカルチャー、ワーキングスタイルは業種、業界別で似た傾向を持つ。
実際の仕事は職種(配属)で決まる←就活中は企業は建前を言う


【法則5.HPもOBも本当のことは語らない】
入手できる情報はほぼすべてプロバガンダだと思え。
人間は自分の帰属組織に肯定的に評価する⇒親しい先輩も無意識に中立でなくなる。
インターンシップは学生を魅了するためのお芝居。

・プロバガンダの中から辛抱強く情報を読み取る
・取引先の社員、退職した社員に話を聞く


【法則6.受けるのは5社で十分】
就活とは、
自己分析⇒情報収集⇒意思決定⇒行動
である。効率、集中力を考えれば5社で十分。
企業がエントリーシートに求めているのは、
学生がその企業と自分自身の双方について
しっかり理解・認識した上で、丁寧かつ正確に記入していることだ。
5社=本命2社+押さえ2社+練習1社
⇒あらかじめ5社に絞る、と決める。


【法則7.当たり前のこと、は言わない】
面接などで、バイト、サークル、ボランティアの3つはありきたり過ぎて印象に残らない。
⇒「勉強」はアピールポイントになる。
全ての話には具体的なファクトを提示する。
⇒エピソードは大量の時間とエネルギーで裏打ちしなければならない。
自己イメージを徹底的に磨き上げる。
⇒欠点を聞かれたら、正々堂々欠点らしく聞こえる欠点を答える。
⇒ブレないこと(あれこれアピールしない)
⇒企業によって自己アピールを変えない


【法則8.人の評価は、10人中8人同じ】
1)面接官は学生を見るプロ
面接官との駆け引きは勝てない
⇒真摯に、真面目に、全力で
2)確固たる合格者のイメージが存在する
合格者イメージ
①明るく謙虚で落ち着いている(特に日本企業)
 弱さを感じさせない謙虚さ
②野心があり、負けず嫌い(特に外資系)
③賢く、努力家(どこの会社も)
 賢さ=論理的思考力、論理的コミュニケーション力
  ⇒エピソードそのものではなく、会話の展開、話の構成
  普段から論理をくみ上げて何らかの結論に
  たどり着くコミュニケーションの訓練
 努力=仕事に対する強い執着心、粘り強さ
⇒努力家エピソードを作る(一生懸命やってやっと達成できる程度)


【法則9.入社後の就活、はハードワーキング】
希望職種に付けるかどうかは最初の3年の努力次第。
3年間人一倍努力し、スキルを培い、成果を上げる。
実績よりも「どんな状況でもどんな仕事でも黙々と取り組み、着実にやり遂げる姿勢」
不満不平を言わずに、まず全力で取り組む。
その努力のみが現状を変える。
坂と壁がチャンス。
プライベートを楽しむのは諦める。
3年経ったら毅然として希望を出す。


【法則10.入社後5年間は転職しない】
努力せず、ギャップに打ちのめされて転職しないための法則
会社に貢献しなければ、望む仕事はできない。
20代半ばまでは「赤字社員」
「5年は辞めない」と決めれば努力できる